ストロベリーキャット/淡墨のぼかし[受注制作30日]
¥22,000
【分類】 猫硝子
【ガラス】国産
【個数 】1個
【サイズ】口部φ75mm×H90mm
【技法】砂彫刻
【仕上げ】艶消しマット特別仕上げ
【納期】30日(入金日より)
ストロベリーキャット /淡墨ぼかし
画:たら 彫:可夜
伊勢丹新宿常設予定作品
◽️作品解説
本作は、江戸時代の浮世絵に見られる多色刷り木版画の技法に着想を得て、砂彫刻(サンドブラスト)によるガラス表現に大胆に取り入れた新境地です。
伝統的な錦絵では、彫師・摺師が分業し、何枚もの版木を重ねて刷ることで、墨一色の下絵から驚くほど豊かな色彩と濃淡、ぼかし、奥行きを生み出していました。
特に、空や水面、夜の静寂を表現する際に用いられた━淡墨のぼかし━、薄く溶いた墨を刷毛で柔らかくにじませ、予測不能な余韻を残す高等技法は、限られた色数で無限の階調を描き出す職人魂の結晶でした。
あの時代、こうした繊細なグラデーションと陰影の妙に、今あらためて敬意を表し、現代のガラス工芸に再解釈を試みました。
これまでの砂彫刻(サンドブラスト)技法では、1つのデザインにおける彫りの濃淡(削りの深さによる白濁の強弱)は、基本的に2段階が限界でした。
しかし本シリーズでは、温故知新の精神のもと、マスキングと吹き付けの工程をさらに緻密に制御することで、3段階の濃淡表現を実現。
浅い彫り・中間の彫り・深い彫りの3層を組み合わせることで、従来の2色ガラス(今回はオレンジガラス+瑠璃被せ)だけで、まるで錦絵の「淡墨のぼかし」を思わせる柔らかく溶け合う階調と、奥行きのある質感を描き出すことが可能になりました。
もちろん、段階を増やした分、工程は格段に手間と精度を要します。
マスキングシートの貼り直し、段階ごとの慎重な彫り、微妙な深さの調整……一つひとつの手順に神経を集中させなければ、狙った陰影もあの淡墨のような儚いぼかしも得られません。
それでもなお、この「3段階の粋」を追求した先にしか生まれない、ガラスならではの透け感と光の揺らぎ、絵画的な柔らかさが宿ると信じています。
古き良き浮世絵の精神を現代のガラスに吹き込み、新たな「錦絵ガラス」として結実させた一枚。
どうぞ、光の当たり方や角度を変えながら、━淡墨のぼかし━が織りなす静かな余韻を、ゆっくりとお楽しみください。
#淡墨のぼかし #可夜硝子 #伊勢丹新宿
