この作品は、私、可夜が新たに挑んだ創作グラスです。
これまでサンドブラストと切子を同じ器に用いることはあっても、二つの技法が「交わる」ことはありませんでした。
その中で始めた「襲ねシリーズ」(2020)は、サンドブラストで削った部分に、切子を重ねたものでした。その路線を継承し、更に昇華させたのが、この作品です。
同じ柄を一周連ねる為には高度な型の貼り合わせの技術が求められます。0.01ミリのズレも許さない総柄模様を実現しました。
柔らかくぼかした砂彫刻の面に、鋭い稜線を刻む。
相反する質感をあえて重ねることで、光の表情がこれまでとは違う奥行きを持つようになりました。
瑠璃とオレンジの被せガラスを、段階的に削って生まれるグラデーション。
そこに六筋の流星カットが走り、真上から覗けばグラスの底に六弁の蓮華が静かに広がります。
マットな特別仕上げを施したので、派手な輝きではなく、手に取ったときにゆっくりと色と光が溶け合う余韻を大切にしました。
伊勢丹新宿の常設販売に第一号を並べたところ、すぐに完売となりました。
制作の難易度が高く、再制作にはどうしても時間を要します。
そんな折、アメリカのお客様から再販のリクエストをいただきました。
二個目にして、早くも海を渡ることになったこの作品の可能性に、私自身も静かな驚きを覚えています。
ぜひ、この新しい試みの感触を、実際に手にして感じていただけたら嬉しいです。
【分類】 風砂彫切子
【個数 】1個
【サイズ】口部φ75mm×H90mm
【納期 】45日
【技法】砂彫刻、切子カット
【色 】瑠璃+オレンジ
【仕上げ】艶あり(上半分)、艶消しマット特別仕上げ(下半分)